ひろゆきと勝間さんの議論

BSJapanでの話。どっちの議論もそれなりに正しいと思うので、平行線が面白かった。
勝間さんは、ひとりひとりが頑張って、ネットは実名で、という考え方。
一方、ひろゆきは、頑張らなくても、友達と遊んでれば楽しいし、金がいるから働いてるだけで、
ネットは実名が良い人は実名でいいし、匿名がいいならそれでいいし、選べることが重要


みたいなスタンスで、これは、互いの従来の主張とそのまま。
勝間さんは「若者が起業しないといけない」という
一方ひろゆきは「年寄りが金を持ってるんだから、年寄りが企業すればいい。若者に起業させる意味がない」
企業につとめて、金と人脈と客を手に入れて独立する形で、起業する方が安全とひろゆきは主張


それは正しいと思う。結局ひろゆきは「起業することが幸せなんですか?」と切り出す。
これは、香山リカさんと勝間さんの間の「幸せ議論」をふまえてのことだと思う。
プロバイダ責任法をめぐっても、さすがひろゆきは法学部卒なので、逆に勝間さんをやりこめていた(^^;
ま、2ch関係で日ごろ色々と勉強してるだろうしねえw



現状の構造を認識して最適解を選ぶならひろゆきの方が現実解と思う。
一方で、勝間さんは現状は良くないから変えたいと思っている。
でも、ひろゆきは変えることのリスクを、もともと金も力もない若者に求めても仕方ないと思っている
かといって年寄り側がわざわざ自分の利益を減らしてまで社会を変えるはずもなく、
ある意味、ジレンマ


勝間さんのように既に成功している人が改革を叫ぶのは、自分は失うものがないからで、
でも本来、勝ち組としてあぐらをかいていればいい、勝間さんが改革を叫んでいるのは、
応援すべきと思う。
でも、一方で、ひろゆきはもっと冷めていて、2chやニコ動も含めて、
「水と安全」が確保されている日本は幸せなんだから、後は「暇つぶしの娯楽」を生み出すことが重要視して、
実際に実践している


ふたりともアプローチは逆だけど動いている。
ひろゆき「勝間さんと自分は似ているということですね?w」
勝間「違いますよ!」
ちょっと印象的なやりとりだった。



ネットでの実名については、例えばブログや掲示板で「山田太郎」と名乗っても
戸籍上の本名であるかは分からないわけで、
結局はプロバイダ責任法に基づく情報開示を回線業者にやってもらわないと特定できない。
そういう意味では、「山田太郎」と「名無しさん」の間に
誹謗中傷などをした本人を特定するためのコストは同じ、というのがひろゆきの主張。
(登録時に自動車免許などを確認するようなネットサービスしか、実名が本名である保証はできない)
勝間さんは、山田太郎と名無しさんの間にも、本人特定の依頼する判断のためのコストが違うと主張していたけど、
ひろゆきは「同じですよね」と取り合わなかった。
結局、「山田太郎」は2chにおける「ID露出」ぐらいの意味しかない。
ただ、IDは変わるので、本人を追跡するという意味では、セッションIDのような短期だし、
そこが、2chは「恥をかいても続けられる」強さを生んでいる。
でも、その気軽さが、安易な誹謗中傷のしやすさを支援している面もあるとは思いますが、


勝間「2chの私のスレッドがいっぱいあって、誹謗中傷を(ry」
ひろゆき「おめでとうございます」