将棋ソフトのオリジナリティについて
自分は比喩が好きなので、比喩で考えると
カレー料理をする場合、にんじん、じゃがいも、カレールー、スパイス、お肉、水などの材料があるわけですが、
わざわざニンジンを畑で作らないでも、ニンジンを入れるとおいしいという知識はカレー作りに役立つわけです。
先人の知恵です。
でも、野菜を切るのが苦手な人もいるので、スーパーではライブラリが売っていて、
ニンジン、ジャガイモを切って袋詰めしたものが売っています。
また、本来ならカレーのルーから作るべきかもしれませんが、
大多数は、ハウスバーモントカレーなどのルーを買ってきて使うわけです。この場合のルーはライブラリといえるでしょう。
問題は、これらのルーを使わない道がある。
レトルトカレーの使用と、ココイチからの持ち帰りや、出前カレーです。
完成品がライブラリの名の元に配布されている以上、完成品も同じ土俵で勝負することになる。
従来も完成品はあったんですが、
- うさぴょん ソースが難解で読める人は限られる。というか読めるなら独力で二次予選に行けるレベル
- OSL ソースが難解でビルドできる人は限られる。というか読めるなら独力で2次予選上位に行けるレベル
という難点があって、
現実問題として、完成品のライブラリとしての問題点が露呈していなかっただけではないかと。
bona412もrecords.csaが同梱されてなかったり、bonanza.txtのマニュアルが英文だったり、
makefileの中身を見てコメント定義を変えないと、windowsでビルドしても学習できなかったり、
という難点はありますが、
OSLやうさぴょんよりは遥かに難易度が低い。
- 数々の問題点
http://d.hatena.ne.jp/issei_y/20090817/1250511004
ただ、もし現行のままだと選手権ではすごいPCもってきたBoanznaやGPSが優勝することにも なりかねなくて、そういった問題ををどうするのとか
Floodgateの上位を見ても分かりますが、BanazonなどはスーパーマシンによるBona412と思われます。
確かに選手権決勝には、MacProなどXeon8coreなど一般人が投入しづらいレベルのマシンが使われてますが、
資金力があれば、ブレードで16coreXeonなども調達できないことはない。
16CoreXeonのBona412が参戦した場合、優勝する可能性が高い
http://www.sgtpepper.net/kaneko/diary/20090816.html#p02
こっそり使おうとするとログの類似性を指摘された時に恥ずかしいかもしれない
思考ログのPVをもって、エンジンのオリジナリティを評価。
これは将棋クラブ24のソフト指し判定と近いかもしれませんね
ただ、完成品ライブラリをそのまま持ってきて参加するような「ソフト指し」に近いレベルの人には有効だと思いますが、
(PVのグラフを重ねてみてれば、Floodgateでも判定できる)
2次予選に行くレベルの開発者にとっては、評価関数をちょっといじって思考ログのPVを変えてしまうぐらいは
すぐできそうなきがします。
Bona412を学習フレームワークとして考えた場合、まったくオリジナルの評価関数の学習を
bona412にやらせて、その結果を使用してエンジンを作った場合は、
ライブラリ不使用ということになるんだろうか?
(少なくとも検出手段がない)
- 気になる点
bona412という水着を着て、MyMoveに勝率8割に達したmisakiBona412に対して
西村さんはどう考えているのだろう
(ぶっちゃっけMyMoveがBona412の水着を着れば、すごい泳ぐのが速くなると考えられますが、
西村さんのモチベーション的に、それはしないでしょうけど)