BSマンガ夜話「小さなお茶会」

 録画してたんで、さっき見ました。
 猫十字社って方の「ちいさなお茶会」ってマンガだそうですが(白泉社
 まったく知らないマンガだったんですが、
 昨日と違って、みんな嬉しそうだな(;´Д`)


 猫の夫婦の四コママンガなんですね。
 四コママンガなんで、四コママンガの話が、いしかわさんや大月さんから出てたけど、興味深い話が多かった。

気になった点は、

  1. 四コマという制約、定型があるから「突き抜けて描ける」「日本人は定型で語るのが上手い国民性がある」←このへんは大塚さんのキャラ小説とかも同じ
  2. ヒッピー文化にいかなかった日本人。内的なミニマム世界へ行く
  3. それが、ポストエヴァンゲリオン世界へ続いていく。そのパースペクティブ
  4. 要するに、政治に参加せずに、個人個人が、直接世界へ繋がってしまう世界観。対で成立してしまう世界観←それは最終兵器彼女であり
  5. 少ないキャラで描き続けるのは辛い→しかしキャラを増やすと全体のボルテージが下がる


 猫というメタファーを使うことで、哲学も含むような世界がメタファーとして描ける。当時、漫画家は猫に理想の何かをこめるメタファーが蔓延していた→綿の国星、スパンクの話も出る
 しかしあの猫は猫というより、スピリッツ(そういう意味ではトトロも同じでしょうが)


 しかし、見てて不思議に思うんだけど、夏目さんは「よく記号」という言い方はするんだけど、
 昨日のはいからさんでも少尉と刀の場面で、その刀は記号なんだ。みたいな感じ。
 岡田さんもよく最終兵器彼女を持ち出して、状況を語るんだけど、
「萌え」という言葉を使わないよね。
 共同幻想論とか大月さんは今回も言ってたけど、吉本孝明とか岸田秀とかの世界はあるんだろうけど、
 大塚さんとか東さんとかの文脈はほとんど出てこないですね。世代もあるのかもしれませんけど
 (大月さんと大塚さんはたしか仲が悪いとか、なにかで読んだような気がしますが)


 でも、この作品、ぜひ読んでみます。4コマですし。
 いしかわさんが、四コマで起承転結を使わずに、自由に描き出したのはこの作品以前にはあまり無かったみたいな感じで、
 現代の四コマの手法を解説してたけど、面白かったです。