ワンナイ
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/sui10/index.html
- 落ち武者
落ち武者ってのは「完全なパターン」がありますね。
今回の見ると、
- 落ち武者が、路上でゴミを漁っている
- 栄子(登場)「武士山さんじゃないですか。懐かしい」
- 落ち武者「栄子ちゃん!」
- 栄子「武士山さんはわたしたちOLの憧れだったんです」
- 回想入る(てきぱきビジネスを進める武士山。チョコをあげようとして渡せない栄子)
- 栄子「武士山さんいまなにやってるんですか?」
- 落ち武者「外食。ナイスです」←路上で漁ってるので(w
- 栄子「このチョコを食べれば、むかしに武士山さんに戻れるかもしれない」
- 落ち武者がキモイギャグ連発
- 栄子「そんな武士山さん見たくない! 気持ち悪い」
- 落ち武者「そんなこというな」
- 栄子「なんていってるかわからない。気持ち悪い」
- 栄子は落ち武者を殴ろうとする仕草
- 落ち武者ビビッてオドオドする
- 栄子「髪をかいてるだけなんですけど」
- 栄子追い討ちをかけるようにチョコを投げるふりをする。
- おもわず横に飛ぶ落ち武者←情け無い(w
- 落ち武者「好きだっていったじゃん? チョコくれるっていったじゃん?」
- 栄子「それは高級マンションに住んでたからでしょ? 今、どこに住んでるの?」
- 落ち武者「駅」
- チョコを投げて、去っていく栄子
- チョコを拾って、ご満悦の落ち武者。思わずむさぼるように開ける
- おもむろに落ち武者「無念じゃ」
後半の「そんなこというな」の展開は毎回同じだし。
前半も「再開→回想→栄子の気持ちが反転→全否定→そんなこというな」
という枠組みは毎回同じ。
しかし、「面白い」
すぐ言えることは、「上半身裸の落ち武者」のかっこうで「マジな恋愛ドラマ展開」をすることじたいが「面白い」
これは、どんなにマジな展開でも容姿が無茶苦茶だから「状況が成立してしまう」
これはギャグの基本だし、マンガやアニメの表現も、絵を使うから内容がマジでも「成立する」という構造がある
(要するに、実写で、マジな見た目で、マジな内容をやっても、当たり前すぎて成立しない)
このへんは、高橋源一郎とかが「重くて軽いもの」か「軽くて重いもの」しか作品としては成立しないと書いていたテクニックが基本としてあると思う。
あと雛形を利用して作劇するってパターンも、その制約があるから、どれくらいうまくそこにはめるか、とどのくらいそこから逸脱するか、という面白みを生み出すので、
「型」をつくって作るのは、自由に作るより「面白みが出る」うえに「見ているものも見易い」という特性があると思う。
これは魔法変身ものや、特撮なんかも同じことですね。
- おむこさん
これも展開に完全にパターンがあるわけですよ。
トミイ(ホスト。栄子とつきあっている)
父(喫茶店のマスター。娘が三人、祖母と暮らしている)
- 喫茶店で常連が娘の恋愛に関する悪口を言う
- 父親が切れる(w←切れ方が毎回楽しめる
- でも、言ってた通りになる(w
- トミーがお茶の間で娘達と楽しく談笑中
- 「お前なにやってんだよ」と父親乱入
- 「ふわっふ。お父さん、おれトミーっす。富士山の富に、井戸の井っす」
- 「名前は聞いて無いんだよ。毎回毎回(w」
- 「お父さん、それ誤解っす。おれ二十歳っす」
- 「まてよ(w いつも証明できないだろ?」(周りで見ている栄子もすでに笑っている)
- トミイ懐かしい話を披露(今回は「おれTVのアニメソングをカセットのマイクで録音してました」)←どこが二十歳の証明なんだよ(wというボケ
- 父「最期に母親が「ご飯よ」って入るんだよな」
- トミイ「そうなんですよね! どうです、いっしょにクイっと飲みに行きますか?」
- 父「それが既に古いんだよ(w」
- 娘の誰かが非行
- 心配する父
- 父と娘の対決
- トミイかおばあちゃんのおかげで誤解が解けて、父と娘は和解
- トミイがカラオケを歌う
- トミイが、娘の非行の原因を披露する←お前かよ!
- 父「ちょっと待て!(w」
- エピローグはたいてい、トミイの夜のお仕事の話が続く
先週もそうだけど「懐かしの80年代ネタ」が続く
いわゆるシチエーションは先週と同じ。
カップルがいて、そこにやしまが乱入。勝負になるがやしまは負けて去っていく。
その80年代の雰囲気を出すネタの数々が、「面白れー(w」
いわゆるボディコンファッション、DCブランド、
まず髪型が、CCBみたいな感じで、言葉遣いも「プッツン」とか、テレビの内容も「男女七人」とかの話をする
「トップガンのサントラダビングしといてよ。46分テープで入るでしょ?」
↑うわー古っ! しかし、このセンス最高。
逆に言うと、こういう話は、現在30代とか40代は、「わかるわかる」って楽しめるけど、
今、20代前半とかは当時5歳とかだから、ネタてきに厳しいと思うんだけど、
っていうかむしろ判らない今の世代は可哀相と思う。
今レトロが流行っているってことは、若い人にしてみれば「人工的な良さ」「追体験」なんですよね。
たとえば「同じガンダムっていいよな」でも「リアルで見てた世代」と「追体験世代」では、
後者はしょせんは「後付」なんですよ。
でも、後付で「面白い」って思ってる世代は、今後もずーっと「面白い」と思ったまま維持していけるけど、
「リアルで体験している世代は、むしろ卒業しながら次に進んでる」と思うときがあります。
たとえば、仮面ライダーとか自分は幼児でリアルに体験して見てたので、そんなもんは中学生になれば卒業するわけですが、
「すでに中学生とかで追体験として知った世代は、大人になっても追いかけられることが可能」
なのではないかと。
けっこうこのレトロ現象は、考えてみると複雑だと思います。
でもミラクルタイプでもオチは「久しぶりにボディコン服を来てみたけど、宅配のおにいちゃんからダサっ!って言われる」っていう、
80年代は「今から見るとダサい」って醒めた分析の上にレトロブームがなりたってることが判ってやってるので、そこもしっかりしているわけで。
そういえば、上記の落ち武者で回想でバブル期の場面があったんですが、事務で使ってるOA機器が、「ワープロだった」んですよ。
そのへんは、芸が細かいなと(w
なんにせよ、80年代をリアルで知っている世代は、そのネタを前面に押し出して「面白い」って言っていれば強い。
若い世代はカウンターで「年寄りが! 昔話しやがって」と言い返せない。
だって、今、80年代より面白いって言えるオリジナルなものが存在しないから。「常に追体験して追従していくしかないのは可哀相だなと」
(自分は、レトロで昔にしがみつくのは嫌な性格なんで、どっちかというと新しものに飛びつきます。飽きやすいってのもありますが)