萌えについて
http://d.hatena.ne.jp/okgwa/20040118
>さらに(自分的に)驚いたのは、komiya 氏が確かに無理やりだと同調している点である。
>うがー。うちらのマリみてへの思い入れはそういうんじゃないんだよっ!
> マリみては登場人物が生きてるだろっ!?
うーむ、他からも批判されそうなんで、予防線をはりたいと思います。
手短に書きますが、
べつに「マリみて」を批判するつもりはないです。
読者の気持ちを批判するつもりもないです。
ちょっと整理させてもらうと、
(短く描けないので、やや長くなります)
「萌え」って言葉を使う時点で、それは「個人的な感受性」ってことになると思います(動物化が問題にしているのは、その孤立した感受性が、自己完結していることだと思うので)
別に「愛している」とか「好き」って言えばいいのに、わざわざ「萌え」という言葉が普及しているところに、その問題点は現れていると思いますし。
そういう意味では、「萌え」自体が、「自分が心を動かされた」ことだけを問題にしているわけで、
「萌えは本物だ」という言葉が「私はすでに矛盾していると思うわけです」
アイドルを愛しているって気持ちと同じで、それは偶像への愛なので、対象は入れ替わっていいわけです
(補足すると、モー娘ファンを批判しているわけではないです)
わたしは「俺ニュース」で「マリみて」を知りましたが(たしか)
なんか実情は知りませんが、けっこうネットの個人ニュースとかの宣伝で広まったところはあると思うんです(まいじゃー推進委員会さんとか)
「萌え」は本来、「自分で発見する行為」と思うんですが、口コミとかのP2Pじゃなくて、ネットニュース主導で広まった感じがしたのと、
あとは、作品自体は「従来萌え作品と呼ばれるようなものとは違う」と思うんです、むしろまっとうなあざとくない本来女性向けの作品ですよね?(すみません、わたしは専門化ではないので、個人的な印象です)
そのへんに、人工的なものを感じていたので、米沢さんの分析に「なるほどなあ」と思ったんです。
>あ。もしかして(もしかしなくても)いい歳して少女小説に本気で感情移入するような男ってのは少数派なんだろうか
あと、マリみてはやおいの男女裏返しって話はartifactで出てましたよね。(←考察が足らないと発熱地帯が書いてましたが)
すくなくとも、メジャーじゃない。まいじゃーですね(w
なので、少数派とか多数派とかの話じゃないのです。
あと一番重要だと自分が思うんですが、
以前、日記にも書いてますが、「男女で好みが逆転してますよね」
最近、男性作家が書いた「純愛小説」がブレイクしてますよね。
むしろ、従来女性向けと思うような「純愛」が「男性受け」するようになっていると思います。
その路線がマリみてにもあるんだと思うんです。
このへんに近いことをおすぎさんもラジオで言ってたんですが、
「最近の男性は、なよなよして女性みたいになってる。だから男性作家の純愛小説が売れてるのよ。女性作家の恋愛小説はドライで現実的なのよね。だからわたしたちオカマが頑張らないといけないわけ」(記憶で書いてるので原文とかなり違います。意訳)
みたいなことを言ってたんですが、
これは別に男性がたんに弱体化したというわけではなくて、反転して反転したら、「直球」の「純愛」嗜好になった
という感じを私はもっています。
米沢さんは「萌えが本来個人的なものである」ことにも言及していたので、そのへんも考えているはずで。
けっして「マリみて」を批判するような意識はないと思います。
ただ、男性の好みが純愛路線に変化しているのは、この先も続くとわたしは思っています。
なにが「そういう変化を生んだのか?」はまだ考えがまとまってないのですが、
なぜ「動物化」現象が起きているのかを考えると、そういう社会になったからとしか言えないわけで、
(これは批判では有りません。社会は人々の鑑であり、また人々の嗜好もまた社会の鏡であり、両者は両輪なのですし)
いったん、止めますが、「誰かを批判するつもりはありません」
自分を含めて、すべてに同じ現象が起きていると自分は思っていますので。