「君に届け」を最新話まで視聴

日テレで放送中の別冊マーガレットの「君に届け」を見た。
完全にはまった。
文学というモノが人間を描くモノだと言うのなら、これはまさしく文学だ。
爆笑できて、悲しく、感動できて、泣けて、そして貞子はややウザイ。
でも、超正攻法。


丁度、ツタヤで借りた漫画も、主人公は貞子というあだ名で、感情が動かされる事態になると
髪が伸びてしまう異常体質という話だった。
それ以外は普通の学園モノなのだが、髪が伸びるという異常を利用することで、
本来なら、ココロに入ってこないなにかが、ココロに染みこんでくるような話だった。


君に届けの黒沼爽子の声は能登だけど、ちょっと能登の声がアンバランスな気もするけど、
これはこれで、超正攻法の超天然のキャラにはマッチするのだろう
でも、能登さんが主人公の作品はあまり浮かばないので、wikipediaを見たけど、
成恵の世界ぐらいしかやってないので意外。
もともと、自分はケロロ軍曹のアンゴルモアぐらいから、「なんて澄んだ声を出す人だろうか」とファンになった記憶がある


あとは、くるみちゃんが平野綾で、ヤンキーじゃなくて100人切りの方が沢城みゆき
このちずとあやねも、1話ぐらいまでは「ちょい役?」と思ってたら、全然メインキャストだった。
そして、トイレでのウワサ事件は、伏線で、後で、展開に絡んでくる。
ミステリー的なサスペンスもあって楽しかった。
個人的に、リアル等身とデフォルメが混在するギャクラブコメが大好きなので、
この作品はまさに好み(アニメだけじゃなくてコミックもそうなのかはわからないが)



コミックスは10巻で全巻でも4000円ぐらいなので、本屋で大人買いしてきます。
最近はめっきり少女漫画を読まなくなったので、久しぶりに読みたい少女漫画に出会えて嬉しいです。

君に届け 1 (マーガレットコミックス)

君に届け 1 (マーガレットコミックス)


「想いは伝えないと伝わらない」
恋愛モノでよく聞く台詞だが、伝えてしまうと物語は終了してしまう。
「想いは伝えないと伝わらない」と読者に伝えているように見えて、
本当は「「想いは伝えないと伝わらない」このジレンマやモドカシサが
作劇の基本になっていることは、ある意味、矛盾だと思う
伝わらないから人生は面白い。
極論すると、本当のことは言葉で伝えてはいけない
だから、この世に物語があり、作家がいるのだと思う


くるみが登場してきたとき、はじめこの人がどういう人か解らなかった。
意図的にこの人の本性が隠されてるので、まさにサスペンス。
プロット的に、素晴らしい手法だ。ベクトル感覚だ!


あと、爽子とくるみが対峙して、爽子のウザさにくるみが怒って、後頭部に怒りの漫画記号が出るシーンがあって
そのシーンは「神の視点」なわけです。3人称の
あとで、そこ爽子が回想するシーンでは、同じ絵なんですが、怒りの漫画記号だけがなくなっていた
爽子は本当はくるみが怒っていることは知らないから、爽子の1人称回想シーンでは怒り記号は省略されてるわけです
言っていれば当たり前だけど、「うーむ」とうなりました。勉強になりました。


しかし、Production.I.Gってこういうアニメも作るんですね。エリンも作ってますけどねえ。