ガイアの夜明け・ブランド争奪戦争


三越百貨店の「ニューヨーク・ランウェイ」の話。
http://ginza.mitsukoshi.co.jp/nyrw.html


昔は、百貨店と言えばエルメスとかアルマーニとか高級ブランドのテナントを店内において、
お金持ちに高い物を買って貰っていた。
ブランドを紹介し、育てる役割をしていた。
しかし、ブランドがいったん日本に根付くと、ブランドは自分で自分の店を作ってしまう。
百貨店からは店は無くなり、いや、あっても、「お客的には、百貨店内のテナントショップ」ではなく
「本物の店」に買いに行ってしまう。
これでは百貨店は面白くないし、存亡に関わる。
ブランドを紹介して販売していた商事会社もこのへんの仕組みは同じ。


一時、デパートは落ち込んで(今も売り上げは下がっているでしょうけど)


三越百貨店の「ニューヨーク・ランウェイ」ってのが、伸びてるそうです。
男には縁がないし、全然知りませんでしたが、
三越がやり始めたのが、
「まだ知名度の低いブランドをいち早く見つけ、「ニューヨーク・ランナウェイ」に展示して販売する」
お客からしてみれば、「よく知られているブランド(=高級)」よりも、「知名度の低い個性的な良い品物のブランド」の
方が、嬉しい。
「なにか新しいものがある」という期待もあって、「他の店にないものがある」という評価で、
売り上げが5年で二倍らしい。
バイヤーがNYに行って、定期的に買い付けてくるらしい。


なるほどねえ。すでに評価のあるブランドを連れてきても逃げられる。
むしろ、資金力もあって、一等地にビルがある特性を生かして、百貨店の「メディア化」が進んでるんですね。
窮地に立てば、うまい方法が見つかるんですねえ。


他のニュースでも、消費が飽和した時代で、大事なのは「販売力」ではなく「仕入れ力」と言っていた。
安ければ売れる時代でもなく……。これからは、バイヤーの時代であると。


後半は、伊藤忠商事がブランドを買収してビジネスを展開している話。
ブランドを紹介しても、いつか、独自店を作って、契約が解消されるので、
それならば、有力なブランドは買収してしまう。


しかし、このへんの話は、歌手や芸人が、売れたら、事務所を独立する話にも近いなあ。鈴木あみとか。
一般的には、独立すると干される場合が多そうだけど(^^;
もともと、人気は、膨大な宣伝費、プロモーション活動の上に実現されているので、
パフォーマー自身の能力だけではないのだ、ということもあるんでしょうけど。



あと、非常に面白かったのが、アジアで売れるのは「かわいい」もの。
アメリカ人のデザイナーにはなかなか理解できないらしく、日本語で「かわいい」と言ってprettyあたりと区別していた。
その時のやりとり


伊藤忠商事の社員「『かわいい』ものがよく売れるんです」
デザイナー「『かわいい』というのは、キティみたいなものですか?」
伊藤忠商事の社員「キティもかわいいですが、キティの柄をお願いしているわけではありません」


この『かわいい』が判るのは、アジアの女性だけ、みたいな紹介をしていたが、
アジアの男性にも判ると思う(^^; オタには判る(^^;


痛車=かわいい絵の描かれた車w