世界初、超高速の超電導MPU開発 名大など

http://www.sankei.co.jp/news/040216/kei115.htm


>SFQ回路は半導体の電子の代わりに、磁力線の束である磁束を利用する
 現在のコンピュータの本質は、「スイッチ」なので、
 要するにONとOFFが表現さえできればフリップフロップが作れるので、それを組み合わせていけば、ANDでもORでもNANDでも作れる。
 そうすれば加算機もメモリも作れるので、CPUが作れるわけですが、
 速度が速くて、熱が出ないものでスイッチを作れれば、それでより良いCPUが作れるわけです。


>単一磁束量子(SFQ)回路という超電導素子を約5000個集積。零下269度で作動する。
 しかし5000個ですか(^^;) まだ桁が違う世界ですね。
 もう現役じゃないので昔の話ですが、
 ガリ砒素とかで超高速スイッチとか以前もありました。それも集積ができなかったですが、とにかくスイッチングが速い。
 ジョセフソン素子とかあったなあ。
 あと、量子力学のトンネル効果というのがありましたね。


http://www.yoshilab.dnj.ynu.ac.jp/~yamanasi/sfq.html
>ゲート絶縁膜を薄くしすぎると、電子のトンネル効果によってトンネル電流が流れてしまい、絶縁膜の絶縁体としての働きは失われ、トランジスタとして機能しなくなってしまいます


 このトンネル効果ですが、要するに量子力学は確率で存在が決まってしまうので、
「本来なら不可能な壁抜け」も「確率的に可能になってしまう」概念と理解しています。
 ホーキング博士が「ブラックホールは蒸発している」って昔本に書いてましたが、
 「ブラックホールから光が出てくるのは不可能」と思いがちですが、これも量子力学で考えると、「光は漏れて来る」ので、「だんだんと蒸発する」って感じと思います。
 これもトンネル効果と同じのような気がします(わたしは理学部じゃないし、素人なので、ただの駄文です)




 もう現在の半導体はクロック周波数の面では限界なのは明らかでしょうから、
 なんらかのブレイクスルーが必要なのは確かでしょうけど。


>SFQという磁束量子の有無によって0と1を表現します。回路中をこの磁束量子が光速に近いスピードで、伝達します。


 このへんがなんか凄いですね。電子が走り回るっても考えると凄いんですが、電子じゃなくて、磁束の変化でスイッチを実現する。
 考えてみれば、磁束ってのは物体を突き抜けて変化できるので、電子と違って抵抗とか無いんでしょうし。
 でも、磁束ってよく考えたら何?


 っていうか、磁力ってそもそも何?
 いや、高校レベルの物理学だと、フレミングの法則とかで、電気を流すと磁力が発生すると、「そもそもなぜ?」については触れなかったと思います。
 大学で、電磁気学は習ったんですが、やはり「なぜ? なに?」については解らないような気がします。
 考えてみれば、磁力はプラスとマイナスの荷電の引き合いなので、根本的には重力と同じで、「そういう力がある」から「ある」としかいえのないかな。
 でも、磁力でやるなら、重力でスイッチする素子とかも理論的には可能に思えますねえ。