マトリックス・リローデッドのとりとめもない感想の列挙。
日曜の夜の9時から上映だが、お客は自分をいれて6人。
ヤバスギだろー。場所は中州だぞ。いくらマトリックスとはいえ少なすぎると思う。
始まった。観客がいないからプライベートシアターと思えばいいか。
前半だるいよな。睡眠足りないなら寝てたとこだ。
予言者が出てきてからは面白くなってきたけど、
ドラマ作劇的ないろはが欠落してないか? 説明も無いし、なにをしたいのか、なにをやりたいのかも、全然判らないし、伝わらない。
はらはら以前に目的性が無いから、次を期待する気持ちが生まれないし、どうなっていくか予想とか予測をしたいような気持ちにもならず。
「因果」をテーマにする以前に、この映画の話の運びに因果がない。
ま、アクションの派手さで「とりあえずは納得する」だろうが、「たんに普通はないような展開」を「くるくる回りながら」やるから「成りなってるだけで」
「それは面白さというより」「飽きる前の目新しさ」にすぎないだろう。
スミスをめぐる虚構性とか「皮肉でにやり」とするんだが、
「機械VS人間」って構図が安いんだよな。幼稚といったほうがいいかも。
群集前で演説してるシーンはなんか目を背けたくなった。
感想を見ると「高速道路のシーン」の話しをしている人が多いが、「逆に言うとそこしか見るものがない」ってことだろうなあ。
撃とうが撃たれようがって展開はやはりインフレに陥るので、「現実の中の虚構性とか、現実に潜む非現実」とかそういうのをひたすら積み上げるしかないんだろうけど。
しかし、ディックと比べると「映画を見ている自分の足元を疑いたくなるような崩壊感は無い」よなー。
「現実の虚構性」を「皮肉ってる」感じはするが、それは製作者の視点で止まってる感じがする。
ドアを開けると別世界とか、閉めて開けると別世界とか、映像的にはインパクトあるけど、ドラえもんの何処でもドアですでに体験済みだしなあ。
ただワープゲートとは違うVRな感じはしたなー。
あと、ネロとトリニティがいくらちゅっちゅかよろしくやっても、そこにたるプロセスとか関係性がいっさい無いんだよな。
前作でくっついてるから「省略」って感じなんだろうが。この省略感は「原作ありき」で「省略」して成り立つ、同人誌の世界に近いなー。愛にいたるプロセスとか愛を不安定にして再確認するプロセスとか、そんなもんに苦労してどうするよ? って感じはあるんだろうけど。
テレビが大量に並んでいるアーキテクトとの問答は映像的に面白かったなー。テレビのそれぞれが「並行世界」で「切り替わっていく」ってのが映像的に判りやすかった。
スミスのイヤホンもそうだけど、「映像化して概念を伝える」ってのは上手いし面白いと思う。
しかし、予言者やアークテクトのイメージは、押井守の「アヴァロン」で既に見たようなイメージが並ぶなあ。雰囲気的にはアヴァロンの方が上と思うな。
ただマトリックスのアクションのバカっぽさが一般受けするって感じ。
前作は筋立ての構成や展開的のも面白かったけど、これはそれが全然ばらばらでまとまりがなかった感じ。狙いかもしれないけど。