プロ棋士の内藤国雄さんのコンピュータ将棋の本
ディープブルーは2億手読みでは負けていたが、4億読んでカスパロフに勝てるようになった。
カスパロフの「質」は、3億ぐらいの「量」で表せるらしいということ。
人間の優位さは「質」だが、「膨大な量」はそれを上回る可能性があるという指摘。
コンピューターに感情を持たせるともっと将棋が強くなるという人がいるが、
「コンピュータの無感情は強みである」
と内藤さんは指摘していた。
「相手をイライラさせて勝つ」ことは人間は長けているので、同じ土俵にのっては上手くない。
「カスパロフ」は「心理戦に長けている」が、むしろ「ディープブルーに心理戦で負けた」という指摘(考えられないようなミスをした)
あと、最近の若いプロ棋士の変化。
まるでコンピュータ将棋のように指す。
感情を表に出さず、最後まで諦めず、負けないように指し、勝つためには「相手がミスをしたりルール違反をする可能性にもかける」
勝負に逆転が無い。
有利さを完全に守りきって勝負する。
(なので面白くないとのこと)
「読みきる」もしくは「良い筋がある」とコンピュータは「一気呵成に温情も無く攻めてくる。そこに手加減や迷いはいっさい無い」
30秒の速指しでは、簡単な局面でも「必ず29秒は考えて打ってくる」
これは対戦する人間には心理的に辛い。