CSA会誌届く

保木さんの選手権参加レポートは読んだことがなかったので、非常に面白かったです
柿木さんのボナンザメソッドの考察なども、過去に伝聞で断片的に知っただけなので
まとめて読めて非常に良かった


保木さんが再三強調していたのが「全幅探索への誤解」

全幅探索といっても探索しながら良い手をハッシュに格納して反復深化もするわけなので、
ほとんどの場合は、ハッシュの手でβカットが起きるわけです。
どの手をどのくらい探索にかけているかのコストを統計的にしらべたら、
「全幅といっても」結局は3手ぐらいの手を集中して読んでいるんです



プロ棋士は「有力手が3手ぐらい浮かぶ」「それだけを読むからCPUより効率がいい」とよく言われますが、
全幅探索も、同じようなもんなんですよ。
選手権会場で、CPU側があり得ない手を読んでいるのを解説が揶揄する場面がありますが、
手を挙げているだけ、そこは深く読んでないから、「コストはかけてない」わけです。
人間だって「あり得ない手も、眼球で視認はするはずです」
だって、それはしないと「合法手が作れない」から「ルール違反」しますから。


浅く読んで良い手を憶えておいて、だんだん深く読んでいくというのは、別に人間の探索プロセスと比較しても
そんなに違わないと思いますけどね