【IT】「日本製ソフトが世界で売れないのは、PCが日本で売れないから」…バルマー・マイクロソフトCEO [07/11/09]

http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1194706018/-100

「パソコンの年間販売台数は米国が6000万台なのに,日本は1400万台に過ぎず, 

人口比考えれば、日本も3000万台ぐらいは売れてもいいわけか。
と考えるとPC販売も頭打ちといいながら、まだノビしろがあるってこと?


結局は、もっとエンドユーザーにWindowsを売りたいので、もっとPCを売れやゴリャって感じでしょうけどね(^^;

その質問の1つに「日本発のソフトウエアが世界に進出するためのアドバイスがほしい」 
というものがあり,それに対してバルマー氏が冒頭のような仮説を披露した。 

バルマー氏の主張は「製品は消費者(ユーザー)が育てる」というものだ。 
バルマー氏は「ソフトウエアはユーザーの近くで開発するのが良い」と語る。 


この点、アニメ・漫画は、ユーザー視点ですよ。
浮世絵にいたるまで、アニメ・漫画のようなサブカルチャーは、一般的に迫害されてるから、
評価してくれるのは、オタしかいないわけですよ。
岡田さんの本なんかがよく主張してるけど、「日本のサブカルチャーは目利きのファンが育てている」という視点です。
(芸術がつまらなくなるのは、ユーザー視点を離れて、一部の学者や金持ち視点になって、自家中毒を起こす)
だから、アニメ・漫画は迫害され続けるほど、その寿命を延ばす


しかるに、PCのソフトはどうだろう? ユーザー視点で作れているのはゲームくらいでしょう。
実際に、ITの現場に身を置いて、ひしひしと感じるのが、「B2C」を作る上でも「B2B」な視点が優先される。
たとえば、B2Cで最終的に使われる製品も、下請けにとってみれば「B2B」として満足して貰うことが優先で、
「お客様の意見を取り入れる」というお客様が、Cではなくて、Bなのです。


(かといって、下請けにCのことまで考えて開発しろというのは無理だし、オカシイです。
 元請けに言われてないことを勝手に作っても責任問題になるし、余計な工数は自己負担になります。
 かといって、Cのことまで下請けが出しゃばって口出しできない。下請けなんだから仕方がない。
 そもそも下請けというシステムが間違っているのです。米国のIT企業は下請けを使わずに、自社でエンジニアを養成して、
 自社開発するそうで、だからB2Cが健全に進むんではないだろうか?


 しかし、下請けピラミッドでありながら、車は、上手く行ってるんですよ。世界に羽ばたいてます。
 何故だろう? それは下請けがシステムそのものを作ってるわけではなく、部品レベルに細分化されてるからかもしれない。
 日本のIT元請けは、技術者を養わないから、技術がないくせに「設計している」と思いこんでいる。
 車業界は技術者を養って、元請けが完全に設計している。
 問題は下請けシステムではなく、IT元請けが「作ってるつもり」になってることかもしれない。
 というか、日本ではもう車は売れません。特に東京では若者が買わなくなってます。
 車が欲しいってのいうのは、高度成長期のハングリー精神の反作用で、ポストモダンは、メトロでノリノリでOK
 トヨタは将来は、ロボットを柱にすると言ってましたが……(たしかSONYAIBOな人達はトヨタに行ったというニュースを読んだ)


というか、Cの意見なんて「判らない」わけですから、Bの意見を聞いて、その通り作っている方が「簡単」なわけです。
しかし、Bはもともと技術も考えてない上に、Cのことも知りませんから、
できあがったときには、「誰も使わないB2Cプロダクト」が完成します。
しかし、下請けは「問題なくお金が入る」ので、問題がないです。
問題は、元請けなのですが、「なぜCが使ってくれないのか?」という反省はありません
なぜなら、元請けは金持ちですから、そもそも開発が失敗しても、「僕知らない」って言うような人達で構成されているのです
社会保険庁システムを見よ。元請けはNTTデータだっけ?)


アニメはDVDが売れないと元請けは倒産するだろうし、
ゲームも売れなければ倒産するでしょう。
しかし、一般的なIT企業は、そんな緊迫感の無い状況で物作りをしている。
いや、逆だ。緊迫感があるような状況で、IT物作りなんかできないのです。



B2Cで成功しているのは「ベンチャー」で、企業時に、数人の人間が自己の人月を犠牲にして、無理矢理作ったモノが
多いと思う。
mixiにせよ、はてなにせよ、ニコニコ動画にせよ、
それは会社として作るというより、数人の個人で突っ走ることで、「失敗しても僕知らない」って人が入り込む余地がない。
そもそも「好きで作ってる」わけですから。


あと、WEB系は、アクセス数を指標に、直接Cを向いて作ってるから、まだ健全で、
そう考えると、視聴率を気にするTV業界も、IT業界よりはマシかもしれない。

「アメリカの教育システムでは,コンピュータ科学やエンジニア教育に重きが置かれている」(バルマー氏)。 
教育が日米の差を生んでいるという指摘だ。 


個人的にこれもでかいと思う。
GoogleにせよAmazonにせよ、なぜヒットしているのか? を考えると、「完全に数学で動いている」と言えると思います。
PageRankクラスターシステムにせよ、協調フィルタリングによるリコメンドにせよ、
完璧に数学が中心になっている。


しかし、日本で著名なWEBサービスは「楽天」「ニコニコ動画」「Mixi」「はてな」などを上げても、
数学を用いたアルゴリズムに則っているサービスが一つもない。


日本で数学を使って開発されているのは、ATOKであったり、全文検索エンジンだったり、音声認識形態素解析音声合成
エンジンレベルのものが大半ではないだろうか?
初音ミクはエンジンは数学のたまものだけど、サービスレイヤーはやはりマーケティングでしょうし。シーマンみたいに会話できるなら別ですが)


サービス設計者に「数学」を使えるものがいないのではないだろうか?
実際、全員が数学を理解しないと、会議が成り立たなくなるので「一人でも」そう言う人がいると「足を引っ張られる」


実際、以前の職場で新規プロジェクトを提案しようとして言われたことだが
「決裁権を持っている人は文系なので、文系でも判るような説明をしてね」
文系でも判るようなサービスばかり設計しているから、いつまでたっても日本のITは世界に羽ばたかないのではないだろうか?


サイボウズの元会長は、渡米したそうである。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0710/29/news036.html